百人一首 下の句選択１～20

秋の田の　かりほの庵の　とまをあらみ

• わがころもでは　露にぬれつゝ

• 白きを見れば　夜ぞふけにける

• なをうらめしき　あさぼらけかな

• 夢の通ひ路　人目よくらむ

• いかに久しき　ものとかはしる

春すぎて　夏来にけらし　白妙の

• 衣ほすてふ　天の香具山
• はげしかれとは　祈らぬものを
• 三笠の山に　いでし月かも
• あらはれわたる　瀬々の網代木
• 雲がくれにし　夜半の月かな

足引きの　山鳥の尾の　しだりおの

• ながながし夜を　ひとりかもねん
• くもゐにまがふ　奥津白波
• 恋にくちなん　名こそおしけれ
• みそぎぞ夏の　しるしなりける
• 龍田の川の　にしきなりけり

田子の浦に　うち出てみれば　白妙の

• ふじのたかねに　雪はふりつゝ
• 身をつくしても　あはむとぞ思ふ
• はげしかれとは　祈らぬものを
• 恋にくちなん　名こそおしけれ
• 暁ばかり　うきものはなし

おくやまに　紅葉ふみわけ　鳴く鹿の

• 声きく時ぞ　秋は悲しき
• わがたつそまに　すみぞめの袖
• 紅葉のにしき　かみのまにまに
• ながれもあへぬ　紅葉なりけり
• 紅葉のにしき　かみのまにまに

かさゝぎの　わたせる橋に　置く霜の

• 白きを見れば　夜ぞふけにける
• みだれてけさは　物をこそ思へ
• ふり行くものは　我身なりけり
• しるもしらぬも　相坂の関
• あはれことしの　秋もいぬめり

天の原　ふりさけ見れば　春日なる

• 三笠の山に　いでし月かも
• 恋にくちなん　名こそおしけれ
• をきまどはせる　しらぎくの花
• かこちがほなる　わがなみだかな
• はなぞむかしの　かに匂ひける

わが庵は　都のたつみ　しかぞすむ

• 世をうぢ山と　人はいふなり
• なをうらめしき　あさぼらけかな
• もれいづる月の　かげのさやけさ
• よしのの里に　ふれるしら雪
• 龍田の川の　にしきなりけり

花の色は　うつりにけりな　いたづらに

• わが身よにふる　ながめせしまに
• 人こそしらね　かはくまもなし
• 人しれずこそ　思ひ初めしか
• うきにたへぬは　なみだなりけり
• 有明の月を　待ちいでつるかな

これやこの　行くも帰るも　別れては

• しるもしらぬも　相坂の関
• 人には告げよ　あまのつりぶね
• 今ひとたびの　みゆきまたなん
• むべ山風を　あらしと云らむ
• われてもすゑに　あはむとぞおもふ